猿田彦珈琲

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この間東京に行ったので、猿田彦珈琲に行ってきた。

名前は何となく聞いたことがあって、ちょうど恵比寿に行った時にどこかでお茶しようという話になったら、友だちが「猿田彦珈琲がこの近くにあるよ」と教えてくれたので行ってみた。

「いつ行っても混んでるけど」という友だちの言葉通り、店に着いたら満席で、座れなさそうだな…どうしようかな…と店の中を覗きこんでいたら、店員さんが出てきて「外のベンチで良ければいかがですか?」と言ってくれた。特に暑くもなく寒くもない陽気だったので、外のベンチに座ることにする。

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お店の中は、テーブルとイスがいくつかと、壁際のカウンターに数席。広くはないし、本当に賑わっている。外で飲んでいる間も、誰かが出たら誰かが入るといった具合で、常に満席だった。

コーヒーは、JEDIシリーズという最上級ランクの豆を使ったものが飲んでみたかったので、その中のボリビア・メルガールにしてみた。暑かったのでサッパリとアイスコーヒーで。

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一口飲んだ瞬間に打ちのめされた。すごく好み。「あー、美味しいなー」と素直に口から言葉が出るほど。基本的に南米の豆が好きなんだけど、これは本当に好きだったので買って帰ろうと、店の中に戻る。

f:id:ykmtn:20140705110022j:plain買ってきたボリビア・メルガール。このカラッと乾いた感じがアメリカで買う豆と同じだった!やはり焙煎の具合なのか。

レジが並んでいたので、壁に書いてある産地の地図とか説明を眺めていたら、店長さんらしき人が話しかけてくれた。せっかくなので、前々から気になっていた名前の由来を聞いてみた。

「猿田彦って、福岡の猿田彦神社から来てるんですか? それとも苗字とか?」

「猿田彦神社をご存知なんですね。でも福岡じゃなくて、伊勢神宮の隣にある方なんです」

何でも、最初にコーヒーショップを作ろうと思った時に、ロゴマークのデザインをヒロ杉山さんに頼んだら、ロゴだけでなく、猿田彦にしなさいと名前も考えてくれたのだそう。まだ名前を決めていなかった店長さん(オーナーさん?)は、当初は少し戸惑うものの、せっかくなのでその名前を頂戴する。だから、最初は特に猿田彦神社に思い入れがあった訳ではないのだと。

そして、猿田彦珈琲という名前で営業をしていたら、ある日、伊勢神宮の隣にある猿田彦神社の宮司さんがお店を訪ねて来て、「よかったら一緒にやりませんか?」と声をかけてくださったのだそう。その日から、猿田彦神社公認の猿田彦珈琲になったのだ。

店長さんは、「最初は変わった名前だなと思ったけど、宮司さんの話を聞いていると、古来からある猿田彦という名前の響きが日本人のどこかに植え付けられていて、猿田彦という言葉を聞いた時に、その人の中にある何かが呼び起こされて、親しみを感じたり、心に残ったりするのではないかと思います」というようなことを言っていた。

f:id:ykmtn:20140705110710j:plain福岡人なら見たことあるのでは?

福岡には、藤崎に猿田彦神社があって、申の日には猿のお面を配っていて、その猿のお面を飾っている家も時々見かけていたから、猿田彦は割りと親しみのある神社であり言葉だったけど、もしかしたらそんなこともあるのかもしれないなと思った。

インタビューでもないのに、立ち話で面白いエピソードを聞かせてくれて、私の中の好感度はマックスに。珈琲は美味しいし、接客はナイスだし、店名の由来も面白い。常に満席というのもうなずける。

それに、きっと猿田彦の神様にも守られているんだろうな。東京に行ったらまた行きたいお店でした。

 

東京都渋谷区恵比寿1丁目6-6
Mon-Fri 8 am-23:45 pm
Sat-Sun 10 am-23:45 pm
WiFi Yes
Restroom 未チェック